植物園の巣穴
- 作者: 梨木香歩
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2009/05/07
- メディア: 単行本
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久々に開いたので、最近読んだ書籍をば。
梨木さんが好きなので全巻持ってるんだけど、なぜかこれ読むの忘れてて;;
気付いてすぐ慌てて読んだ。
↓帯より↓
植物園の園丁は、
椋の木の巣穴に落ちた。
前世は犬だった歯科医の家内、
ナマズ神主、
烏帽子を被った鯉、
幼きころ漢籍を習った儒者、
アイルランドの治水神…。
動植物や地理を豊かにえがき、
埋もれた記憶を掘り起こす
会心の異界譚。
素晴らしく丁寧に、言葉を尽くした作品。
梨木さんの文章、好きなんだよね。
無駄を省いた文章で、すっきりしていて。
この作品はむらかみはるき*1っぽい印象。
簡単な言葉で、解釈コードが語られていく。
文体はレトロ(「く」:二倍の踊り字)なものが採用されているところも、世界観を崩さなくて心地よい。
「なぜ?」「なに?」が積み重なってふわふわしたとしても、最終的には着地点があるから安心です。
とにかく、お勧めなのです。
*1:意図的(笑